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いずむうびい

テキトーなブログ。

今その裏にある危機『ボーダーライン』

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ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作品.『プリズナーズ』(2013)しか見ていないのだけど,撮影監督ロジャー・ディーキンスと組んだときは要注目確定.このタッグで製作中らしい『ブレードランナー2』(仮)へのワクワクが止まりません.

ドゥニ・ヴィルヌーヴのフィロソフィー×ロジャー・ディーキンスの撮影力も去ることながら,主人公ケイト(asエミリー・ブラント)があくまで正しい倫理観を持った一人のFBI捜査官として立ち回ってくれるため,麻薬カルテルについて予備知識がなくとも感情移入しやすいのがイイです.シンプルで難しくない.彼女と同様に事態に巻き込まれていき,彼女と同等の悔恨を味わう.難しくはないし味わい深い映画です.

ケイトが『羊たちの沈黙』(1991)のクラリスのように闇へ手招きされていく様子はスリリングだし,続編制作が決定しているということで今後『エイリアン』(1979)のリプリーのように力をつけていってくれたら面白いと思う.エミリー・ブラントには,是非そういう女優さんになってもらいたい.

映像,役者,物語と三拍子揃っているがさらに音楽も素晴らしい.合間合間にどこからか地鳴りのような音が鳴り,次第にそれが芯にくるほど響いてくる.見えないものが次第に見えてくる「今そこにある危機」ではなく,目にしているものの「今その裏にある危機」の存在を感じさせてくれる音楽だ.麻薬カルテル戦争の変遷も関係しているのだろうか.ゾクゾクさせてもらいました.それと,音楽とは違うけどスペイン語ってパラッパラッパッソパッソしてて言葉の響きが好きですね.銃撃アクションも撃つタイミングで魅せてくれていて瞬間にシビれました.

というわけで,みごとに期待に応えてもらえて大満足の傑作でございました.しかしながら,ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の好きなところはまだまだ良いものをつくってくれそうなところですね.繰り返しますが『ブレードランナー2』(仮)がとてつもなく楽しみ.ドゥニ・ヴィルヌーヴっていう名前もカッコいいよね.おわり.