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いずむうびい

テキトーなブログ。

慮る人『オデッセイ』

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快作!すげー面白かった!3D字幕版MX4Dにて鑑賞です.

先月地元に現れたMX4D.揺れたり吹いたりするの楽しいんだけど,スクリーンの光を強調するためにフラッシュさせたり,転ぶ主人公の衝撃をバシッと背中に伝えてきたり,やや品が無いと思う瞬間もある(笑)なので,この形式での「初鑑賞」は避けたいなぁと思っていたんだけど,さっそく字幕版の上映がMX4Dしか無いという状況に出くわした.今後,こういったことが増えてくるんだろうなぁ.何とか慣れて楽しさを搾り出していくしかない.

さて,火星に取り残されるマット・デイモンが頑張る映画です.70億人が待っているとのキャッチコピーが良い響きですが,もっとも面白かったのは「慮(りょ)」です.この映画にはいろんな「慮(りょ)」が詰まってました.

たったひとり火星に取り残されたワトニー.彼が「憂慮」するのはもちろんこれからひとりでどうなっちゃうの?ってこと.そこで「このままだと僕は…」と死を思わせる瞬間があるんですが,そのとき彼は死という言葉を口にせず「熟慮」します.

「……いや、生き延びよう」と.

わざわざ言わなくてもわかることは言わなくていいし,言ったら本当になっちゃいそうなことは言わなくていいんですよね.このシーンからすべてが始まります.

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慮る人のポーズ

火星で自給自足のサバイバルを始めたワトニーをタイムラグ込みながら見守る地球組のNASAの職員.彼等も事態の深刻さを冷静に受け止めて「思慮深く」行動します.すでに死んだと報道してしまった彼の存在をいったいどのように伝えるべきか.また,彼自身にはどう説明すべきか.そして,救出のためにどんな指示・準備・決断をするのか.基本的に頭の良い計算式が会話の大半を占めているにもかかわらず一般地球人のボクらが共感や盛り上がりを感じられるのはこういった「配慮」に時間を割いてくれるからなんですよね.

絶望的な状況に置かれながら常に希望的観測のもとアクションしてくれるのも見ていて気持ちがいい.密なやり取りをするうちにワトニーとNASA組の人間関係がだんだんと「無遠慮」になっていくなんて素晴らしい展開もほどほどにしてほしいです(笑)

というわけで,宇宙を舞台にしながら,いや宇宙を舞台にしたからこそ,人の「慮る」感情やそこから築いていく人間関係がより一層際立つ素晴らしい映画でした.面白かったです!